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行 政 書 士 田合 潔 事務所

              兵庫県行政書士会                                  (たごう   きよし)                          


  
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相続関係・一問一答

相  続 遺  言
相続財産 相 続 税

遺  言・一問一答



成人にならないと、遺言は書けないのでしょうか?




  満15歳になれば、遺言をすることができます。




パソコンやワープロでないと、遺言は書けませんか?




 
 自筆証書遺言は、内容のすべてを「自筆」で書くことが必要です。
機械で打ったものでは、本人の本当の意思かどうか分からないからです。




書く内容に決まりはありますか?




遺言を残す人が、遺言書の全文、日付、氏名を自筆で書き印鑑を押します。
住所は無くてもよいですが、書いた方がよいでしょう。
包括的な記載でも可能ですが、できるだけ財産は特定するほうがよいでしょう。
また、自筆証書および秘書証書は必ず封印してください。




印鑑は、実印ですか?




認め印でかまいません。




一度書いた遺言を後で変更したくなったらどうするのですか?




変更した場所を示し、押印し、変更したことを付け足して書き、その場所に署名をします。




夫婦二人で遺言を残すことはできますか?




遺言は、あくまでも本人の意思による必要があるので、共同ではできません。




自分で書いた遺言では、不安があるのですが?




公正証書による遺言がよいでしょう。




公正証書遺言の場合も認め印でよいのですか?




この場合は、遺言者は実印が必要です。2人の証人は、認め印でかまいません。




遺言者が寝たきりで公証役場まで出向けない場合は、どうしたらよいでしょう?




遺言者の依頼によって、入院先の病院や自宅に出張してもらうことができます。




遺言者が亡くなった後、遺言が見つかった時は、勝手に開けて見てよいのですか?




公正証書遺言以外の遺言書が見つかった場合は、亡くなった人が住んでいた住所地を管轄する家庭裁判所に、遺言書検認の請求をしなければなりません。
また、封印のある遺言書は、裁判所で相続人かその代理人の立ち会いのもとで行わなければなりません。




相続と遺言の違いとは何なのでしょうか?




相続と遺言(死因贈与も含む、以下同じ)は、どちらも人の死後に残された財産を、誰がどのように承継するかを定めた民法上の規定です。
相続は、法律上当然に相続人に、財産が承継される規定であり、遺言は、故人の生前の意思表示に基づいて、財産が承継される規定です。
どちらも開始する原因は、人が死亡した時です(民法第882条・民法第985条)。
相続における対象者は、遺族であり、遺言の対象者は、特に特定されておりません。

具体的な相続の開始原因

1.自然死亡
2.
認定死亡(戸籍法第89条)
3.失踪宣告(民法第30条・第31条)
4.同時死亡の推定(民法第32条の2)
   同時死亡と推定される者の間では、相続関係は、生じません。




相続や遺言の対象となる財産には、どのような物があるのでしょうか?




  被相続人の財産に属した一切の権利義務(民法第896条)をいい、積極財産としてのプラス財産(現金や不動産など)と消極財産としてのマイナス財産つまり債務(借金など)があります。
厳密には権利義務とはいえないものであっても財産法上の法的地位といえるものならば相続の対象となります。
(例:占有者の善意悪意、物上保証人としての責任、契約申込者の地位など。)

相続財産に含まれないもの
  1. 財産に関しない権利義務(民法第896条本文)
  2. 被相続人の財産に属さない権利義務(民法第896条本文)
    まぎらわしいものとして 香典・生命保険金請求権・死亡退職金その他の遺族給付金・被相続人の志望に基づく損害賠償請求権
  3. 財産上の地位だが、本人の死亡により消滅することが決定しているもの(一身専属的な権利義務の法定例といえる)
  4. 一身専属的な権利義務(民法第896条但書)
  5. 祭祀財産(民法第897条)
ケースバイケースのため注意が必要なもの
  1. 借家権
  2. 生命侵害による損害賠償請求権
  3. 社員たる地位(社員権)
  4. ゴルフクラブの会員たる地位    など
→ (1)の借家権について、内縁の夫や妻または同居の者の借家権の承継は、相続に基づくものではなく、同居者保護の観念から、法的構成がなされています。



遺言の方式は、あるのでしょうか?また、その遺言には何を書けばよいのでしょうか?




「遺言」とは、一般的には死後に言い残す言葉、又は人の最終意思(遺志)を表明する行為をいいますが、法律制度としての『遺言』は、そうした死者の遺志(の表明)のすべてを含むわけでではありません。

1.遺言の種類
普通方式遺言には、次の3種類があります。

(1)自筆遺言証書(民法第968条)
遺言者が、遺言書の全文、日付および氏名を自署し、これに押印することにより成立する遺言です。
(2)公正証書遺言(民法第969条)
(3)秘密証書遺言(民法第970条)
※3つの普通方式の長短
2.遺言事項

(1)遺産相続に関する事項:
(2)財産処分に関する事項:
(3)身分行為:
3.遺言の効力
  1. 遺言時に意思能力があれば有効、無ければ無効
  2. 満15歳以上の者は単独で遺言ができる。
  3. 成年被後見人の遺言については、本心に復しているときは、2人以上の医師の立ち会いを得て、単独で有効な遺言をすることができる。
  4. 意思能力の無い場合の遺言は無効。
  5. 詐欺または強迫による遺言は取り消すことができる。
4.遺言の撤回(民法第1022条以下)
条文上は「遺言の取消」となっているが、ここでいう「取消」は、有効に作成されたがまだ効力の発生していない遺言について、将来におけるその効力の発生を阻止する遺言者の行為である。
原則として、自由にでき、法律上も、遺言者はその撤回権を放棄することができません(民法第1026条)。

撤回の方法
5.遺贈の効力
遺贈とは、遺言者が、遺言によって、包括的または特定の名義で、その財産の全部または一部を処分すること。(民法第964条)

遺贈の種類
  1. 包括遺贈
  2. 特定遺贈
  3. 停止条件付遺贈
  4. 解除条件付遺贈
  5. 始期付遺贈
  6. 終期付遺贈
  7. 負担付遺贈
    ※遺贈の承認・放棄:受遺者は自由に承認・放棄ができます。
6.遺言の執行
遺言者の死亡(=遺言の効力発生)後、遺言の内容を実現する為に必要な行為をすることです。
遺言執行者を必要とするかは、遺言事項によって定まります。

遺言執行者
(1)指定・選任:遺言執行者となるのは、遺言者によって指定された者、又は家庭裁判所によって選任された者(民法第1006条・1010条)で、1人に限定されません。
(2)就任・辞任・解任:指定又は選任された遺言執行者も就任を強制されるわけではない。いったん就任した後でも、正当な事由があれば辞任できるが、就任を承諾したならば誠実にその任務を遂行する必要があり、もし任務を怠った場合には解任されることもあります。
(3)遺言執行者の権利義務
(4)遺言執行の費用: 相続財産より負担します。



父が、第三者に全財産を譲るという遺言を残して亡くなりましたが、子供である私には、父の相続財産を少しでも取得できないものでしょうか?




死者の財産に対する遺族の期待を保護する制度として遺留分があります。
遺留分とは、個人の財産処分の自由を一定程度制限し、遺族のため、財産の一部を保留させる制度です。

  1. 遺留分権利者
    兄弟姉妹以外の相続人すなわち配偶者、子、直系尊属です(民法第1028条)。代襲相続になる場合の代襲者も含まれます。
  2. 遺留分の割合
    直系尊属のみが相続人であるときは被相続人の財産の3分の1、その他の場合には2分の1(民法第1028条)。 遺留分権利者が複数の場合は、これに法定相続分を乗じたものが各人の遺留分になります。
  3. 遺留分減殺請求権
    遺留分の侵害を回復するための権利です(民法第1031条)。
  4. 相続によって受ける利益の価額が慰留分額を下まわる場合に、その差額を限度として成立します。
    1. 性質
      規定上「請求〔権〕」という言葉が用いられてまぎらわしいですが、形成権(権利行使をするという意思表示だけで効果を生じさせうる権利)です。
      すなわち、遺留分を侵害する遺贈又は贈与を失効させる形成的効力をもつ権利です。
    2. 権利者
      遺留分を侵害された遺留分権利者又はその承継人です。
    3. 減殺請求の相手方
      受遺者・受贈者たる相続人のほか、他の相続人の遺留分を侵害する相続分指定を受けた相続人も含まれます。
    4. 減殺の方法
      減殺する旨の意思表示だけで、裁判によらなくてもよいです。
      価格算定の基準時は、現実に弁償がなされる時です。
    5. 期間制限
      減殺請求権を行使すべき期間は限られており、遺留分権利者が相続の開始および減殺すべき遺贈又は贈与のあったことを知った時から1年(時効期間)、
      相続開始の時から10年(除斥期間) が経過すると請求できなくなります。
    6. 遺留分の放棄
      相続開始前の放棄:家庭裁判所の許可を必要とします。
      相続開始後の放棄:自由にできます。



遺言を書き残すとは、どの様なことでしょうか。




通常、人が死ぬとその人の遺産は法定相続人が相続するのが一般的ですが、遺言書があれば、話は別です。
そこで、この遺言書のことを説明します。
遺書(いしょ)が一般的には「死に際に残す言葉」であるのに対して、遺言(ゆいごん、いごん)は残された遺族に対する、いわゆる「愛のメッセージ」といえます。
具体的には、もし、貴方の死後、その遺産を特定の人に相続させたい場合、あるいは、その遺産をめぐり、あなたの身内(相続人)が相続争いで困らないように万一に備えて、貴方の意思を身内に伝えたい場合に作っておくのが遺言であります。
ただし、民法により定められた方式で書かれているものを法的に有効な遺言書といいます。(民法960条〜1044条)


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