HOME

伴奏曲が出来上がるまで  作曲工程




吟じる題材が決まると、その詩を吟じた本人の素録音をカセット・テープなどでいただきます。
素録音での注意は「伴奏曲使い方講座 本気編」を見てください。


詩の意味を調べます。
私が持っている詩集に載っていない題材の場合には、テープの声から聴き取らねばなりません。録音状態が悪くて言葉がよく分からなかったり、難しい語彙が出てくると辞書を牽いたりして、この文字なのだろうと推測したりしつつ解読に努めねばなりません。
詩の内容がまずまず理解できた段階で、
伴奏全体の大まかな構想を練ります。
楽器の編成(どんな音色を使うか)や全体的な曲の感じを考えます。



曲想の骨組みが決まると、次に実際に前奏を作ります。

前奏は詩の内容と一致するように考えるのですが、詩の内容が前半と後半でガラリと変化する場合には、前半の雰囲気が前奏に表れるようにします。
前奏の長さは、15秒前後にまとめます。
絶句は2分足らずですから、あまり長い前奏ではバランスが悪くなるからです。
吟が特殊な入り方の場合は別として、一般的には、吟者がその本数で出やすいよう基本音で終止させます。


ここから、吟の伴奏に入るわけですが、素録音を何度か聴いて吟法やタイムを確認しながら、伴奏を作って行きます。


後奏は、基本的に剣詩舞が付く場合には前奏と同じくらいのタイムにし、独吟の場合にはやや短くします。


前奏から後奏まで出来あがると、今度は部分部分の細かな修正や訂正をして行きます。
聴いてみて不要と思う音をカットしたり、音色を変えてみたり、タイミングをずらしたり、音を追加したり・・・場合によっては部分を演奏し直すこともあります。




私の方法は演奏したすべての情報(MIDI情報といいます)を、シーケンサーというソフトを使ってパソコン内に記憶させます。たとえば、A、B2台のシンセサイザーによる伴奏の場合には、AとBを別々に演奏して、それぞれの演奏情報を記憶させるのです。音ではなく、どのように演奏したかという情報だけが記録されます。(下の絵↓)
MIDIには「打ち込み」といわれる方法があります。楽器が弾けなくても音符などをパソコンのキーボードで入力していく方法です。ただ、この方法では、人間的な、微妙な表現が難しいので、私は手で演奏するようにしています。


     



記憶させた2台のデータを同時に走らせると、演奏した通りにAとBのシンセサイザーが合奏するという仕組みです。(下の絵↓)

音楽制作システムの略図
上の絵をクリックすると、私の仕事部屋を写真で見ていただけます。

このようにして、実際に音をスピーカで鳴らしながら、最終的に録音のセッティングを決めて行きます。
各楽器の音質、音量、バランス、配置など全体の仕上がりを整えます。
リバーブなどエフェクター類の調節もします。
素録音の吟と合わせてみて、タイム的な微調整も行います。


自分でOKを出すと、吟者の練習用のカセット・テープに録音します。
片面には、素録音と伴奏を合わせたものを録音し、裏面には伴奏のみを録音します。素録音吟と合わせたものは、吟者が伴奏との兼ね合いを確認しやすいよう、伴奏の方をやや大き目に録音します。
(剣詩舞の人が、それを練習用に使用する場合には、吟が大きく聞こえるように録音します。)

本番用のマスター録音(本番用に編集する元になるもの)も行います。



練習用のカセット・テープにラベルを書いて一曲仕上がりです。

HOME