| トップ彩輝直のお披露目公演であり、娘役トップ映美くららの さよなら公演であり、演出家大野拓史の大劇場デビュー作品 であり、90周年記念の特出として花組の瀬奈じゅんと雪組の 貴城けい、更に、2人と月組で同期の大空祐飛を交えた、3人 による、役替わりあり、という話題満載〜〜〜の作品。 物語は普通悪役である蘇我鞍作入鹿を好人物として描き出く。 (注1) 新トップの彩輝直は繊細という弱点を、魅力に転嫁させて好演。 が、いい人過ぎて、暗殺される程の人には見えなかった(^^;) その辺は役者の力で「そう見せて」欲しかったのだけど、新トップに、 そこまで要求するのは酷か。故に敵役・鎌足の政略が淡々と 進行するだけの物語に見えたのが、残念であった。 役替わりは、鎌足:瀬奈と貴城のバージョンを見たが、やはり、 鎌足は瀬奈の方に分があろう。元々、鎌足:瀬奈、軽皇子:貴城、 石川麻呂:大空の当て書きであったワケで、この配役が、 各人の個性が一番、際だったのではないかと、思えた。 最後になる、映美くららは、ラストシーンの涙の演技がなんとも せつなく、胸を打つ。最後に、瑪瑙(映美)のソロが聞きたかったと、 それくらい、もっと見たいぞ〜と思わせる演技だった。 (余談・・・その後、瑪瑙さんは、どおやって生きていったのだろうか。 案外、好色・中大兄皇子(注2)の後宮に収まっていたりして(笑)。 架空の人物だから、いくらだって、想像できるなあ・・・ムフフ。) 全体として、新生月組としての意気込み・・・は次回持ち越しで 特出スターの魅力が打ち出された作品だった。 (注1)“好人物”としての蘇我鞍作入鹿の話としては、長岡良子氏の 漫画、「暁の回廊」がある(COMICページ参照)。 (注2)柴田侑宏 作「あかねさす紫の花」参照(中大兄と大海人 兄弟と額田女王の三角関係を中心に大化改新以降の話を 描いている作品。) |
| 星組よりの続演。振り付けにキューバ人を迎えた、90周年の目玉 公演の1つ。星組では、男臭さが魅力の湖月に大人っぽい檀の コンビだったので、「大人のラテンショー」という印象だったが、 今回は、若々しい彩輝×映美コンビで若さ弾ける、「爽やかラテン ショー」と、感じた。 彩輝はショースターとしては、客席に押しつけてくるような迫力がなく、 ラテンショーを演じるには、物足りないがし、黒塗りはよく似合う、 エキゾチックで、物憂げな雰囲気が、妖しい魅力を醸し出していた。 映美は、檀と違って、可愛らしさが先にたち、ゆえに、銀橋の歌も、 檀の「恋をしっとり歌う」というより、「初恋の淡い思い出を歌う」といった 風情に変わっていた(檀はスリットのドレスだったが、映美はフリフリ ワンピースだったので、より、そう感じさせた)。 特出の瀬奈じゅんは、ラテンの情熱は「オレのモノ!」といった感じ で、ノリノリの様子。同じく、特出の貴城けいは星組からの続けての 出演。星組から、歌っている銀橋のシーンは、見せ方がぐっと上手く なっていた。瀬奈とコンビで使われている場面が多いが、二人の息も ピッタリで、楽しそうな雰囲気が、観客にも伝わり、微笑ましく、 宝塚らしい状況に「これぞ、特出のありがたさ!」と感激モノ。 そんな、心強い二人にガッチリ固められて、線の細い彩輝が、 その線の細さを魅力として発揮できる余裕があり、 充実した舞台を作っていた。 |