彼らは何を考えているのか? 登場人物たち、結構、みな深刻な悩みを持っていると思う。 それなのにちっとも悩んでいるようには見えない人たち。 これでいいのか??もっと内省的に生きる人は出てこないのか?? だが舞台終了後、パンフレットの作者のことばを読んで納得。 曰く「悩みがあるのに悩んでない人たちが集まって」るんだそう。 なるほど、この「考えない人たち」は作者があえて彼らに何も考えさせてないから 「考えていない」のだと、分かった。 じゃあ、もしウルフ(本名はイサーク、彼がユダヤ人だと推測させる名前)も レオナード(本名はスタン)も もっと自己を追求するタイプだったら?? ウルフは死ぬ間際なのにオンナにちょっかいだして 本気になるだろうか??? 例えば、「いつか死ぬ」だろうから、「本気で好きならないうちに」 去っていった「プラティカル・ジョーク」のように 彼もまた、アンナに気軽に手を出したりせず、 軽くいなしたり、こなしたりして、 責任取れない(だって死んじゃうんですから、永遠なんて騙してるよね)ような 手の出し方はしないで、 すっと静かに去っていくんだろうなあ。 それで、ユミコを殺そうとした自分の生き方にもっと自己嫌悪するだろうし もっと思いつめていいはずだ。 それが、どうだ!! ウルフってば、もう死ぬのに、アンナに手を出して ・・・まあ、手を出すくらいは、死ぬ前の「お楽しみ」として 味合わせてやってもいいけどさ、 「味合わされた」ほうはどうすりゃいいんだ。 アンナにとっては優しいウルフだけど 本当の意味では、彼は優しくないよな。自分のことしか考えてないもんな。 きつく言えば「自分の欲望(死ぬまでに女の子と恋愛して〇〇したい)」を かなえるためにアンナを選んだだけだなんだから。 たとえ、それが恋であっても、 ウルフがアンナに恋をすることで、アンナは深い悲しみを背負う事になるだから やっぱり、ウルフは自分のことしか考えてないといわれてもしょうがない。 ウルフが本当にアンナが好きで、自分自身のことを分かっていたら アンナが目の前に現れた時点で あのホテルから消えるか、そっとそばに「友人」として滞在して アンナの成功を支える・・・か、どっちかでしょうに。 あげく、子供作っちゃうなんて、 考えナシもいいとだよ、ほんと。 生まれてくる前から、お父さんがいないなんて、子供が気の毒。 どう考えても、二人とも生活力(つまりお金)なさそうだし。 だから、ウルフはレオナードに 「死んだらアンナを頼む」って言うわけでしょ?? でもさ。 レオナードだって、あてになるかどうか・・・。 彼は基本的に今でも組織に狙われているのでは?? ウルフ個人に狙われてたわけではなく(だから二人の友情が復活するのだが) 組織に狙われてるんだから、ウルフがやらなきゃ、 他の誰か、例えばそれはユウかもしれない。 誰かに殺されるんじゃないの?? てことは、安穏とパリ?だかどこかに、弁護士として 表舞台で生活して仕事するわけにはいかんでしょう。 奥さんいて、娘がいるんだから、その二人も守らないといけない。 昔の親友の奥さんと子供とはいえ、彼にとっては赤の他人。 しかも訴えられてるような、札付きのアイドル(あ○る優みたいなもんか)。 そんなのを守るメリットって?? 組織から狙われるというのは、彼の父親の死の原因を突き止めたからで それを知ってる限り、彼の命は危険なのでは・・・?? そんな彼に、アンナを守る余裕があるとは思えない。 それとも、TV番組で身元調査なんてされちゃったり 売れたエッセイストの友人だったり・・・っていう ある種、「公人」になったおかげで、組織もうっかり手を出せなくなった・・・のか?? いや、やっぱりほとぼり冷めたら殺されるでしょう。 夏美ようならやりそうだ。 あの組織の規模が分からないのだが、ヨーロッパ中に力があるとしたら レオナードが助かる場所は 彼らの手の及ばないところ、アメリカとかオーストラリアとか・・・。 南米やらアフリカだと、他の権益がありそうだし アジアで欧米人の弁護士・・・ってのも、 どうなんだろう?? 需要あるかな?? いっそ、日本で「ガイジン弁護士タレント」になるか! (ケント・ギ○バートか) というわけで、彼らは早々に移住する必要があるようです。 ・・・やっぱ、アンナ守ってる時間ないじゃんっ。 アンナだって「主演女優は決まってる」なんていわれてたけど TV局が「社運をかけて」作る映画に そんな札付きを出すろうか?? 原作者の意向・・・って、どこまで反映されるのかなあ??? 「アンナ以外の主演者なら映画化権は別の会社に」なんて脅したとして じゃあ、クビになったアンナをどこのエージェントに所属させて 訴えをどうするか、ってことだ。 TV局がアンナを押して、エージェントに 「訴訟下げて欲しい。その変わり主演だし」なんて言って、OKして貰うのか? アンナを買ってるのは、あくまでも原作者であってTV局でない以上、 彼らがどこまでアンナをプッシュしてくれるか、未知だ。 アンナの前途は決して明るくはない。 まして、子供を生むまでのあと半年は何もできない。 映画がいつクランクインするのか知らないけど、 アンナが子供を生んで、2ヶ月ほど休養して、復帰できるまで 映画の撮影は始まらない・・・。 まあ、スケジューリングはどうもこれからのようだから まだ許されるかもしれないけど。 純情可憐な内容でもなさげだし(デス○ラートな妻たちみたいな話よね、きっと)、 子持ちのスキャンダル元アイドルには、ちょうどよい内容かもしれん。 というわけで、アンナの未来はレオナードに託された・・・というより 鈴懸さんと華形さんにかかっている・・・かもしれない。 レオナードは影からこそこそっと法律的知恵を授けてやって でも自分は表舞台に出ないで (多分、レオナードってかなり普通の男だから姑息なはず) でも「ウルフとの友情のために」っていう 奇麗事はたくさん言って、アンナを助けてる気分だけ味わって それで、どこか違う国に出奔する、と。 アンナは・・・まあ女優だし、何でもアリっぽい性格の人のようだから 「子連れです!」って宣言して、突き進んでいくんでしょう。 問題は、再婚するかどうか、ってことですが ウルフの「永遠に愛してる」の言葉に、「だましてない?」って聞くくらいですから アンナもウルフに「永遠の愛」を誓ったんでしょう。 でも・・・ガイジンですからねえ。 操をささげるんでしょうか???二夫にまみえず・・・なんて発想が あるのでしょうか。 暫くは子供と自分のために生きて 子供が少し大きくなったときに、改めて誰かを好きになるかな? 彼女は案外純情そうなので、「映画みたいな」恋多き人生を歩みそうだ。 オサに「オンナは凄い」と言わせたり ユミコに意味不明な浮気をさせたり 随所に、稲葉センセーの「男らしさ」を感じてしまったわ。 ユミコの浮気は「男のロマン」らしいが、私にはどの辺がロマンなのか 感覚的には分かっても、うまく解説できません。 やっぱりオンナだからさあ・・・。 後腐れなく・・・大人の付き合い、ひと冬のアバンチュール、 そして自分を必要としてくれる家族。 この辺のあほらしい構図が「男のロマン」なんかなあ??? オサの単純な性格及び背景の設定は 石田か中村レベルなんだけど 二人ならアンナといい感じなってきたとたん、「うっ」とかって オサに発作を起こして 「ア・・・アンナ・・・」なんて涙を貰おうというあざといというか ダサい場面がきっとあっただろう。 そこは現代人?若い?稲葉センセーは 安易な方法には流されず、というか、ひたすら「ドライ&クール」に 物語を進めていったのだった。 それがわざとなのか、たまたまなのかはさだかではないが・・・。 もし自らの筆力であるならば、 これから先は、内容だけでなく、作り出す役柄にも、 もっと「自己抑止力」のある男を書くようにして下さい。 なんつっても、自己犠牲こそ、宝塚的恋愛おいて一番重要な要素なのだから。 |