私 の 書 評
(製作途上でごめんなさい)
調べ物はAMAZONで
目次
*教養としての〈まんが・アニメ〉 講談社現代新書 大塚 英志 (著), ササキバラゴウ(著)
<まんが・アニメ>の教養を身につける
*崖っぷち弱小大学物語 杉山 幸丸 (著)
「大学」に子供を行かせるご両親にも。
*ToHeart2 通常版 アクアプラス
「To heart2=あなたの心に」の名のごとく
*{別}法華経―真理・生命・実践 田村 芳朗 (著)<ページ移動>
「法華経」の全体像を示していると言える良書
*オタクの迷い道 岡田 斗司夫 (著)
サービス満点の「オタク文庫」 2005/03/04
*{別}新世紀エヴァンゲリオン鋼鉄のガールフレンド2nd (4) 林 ふみの (著)<ページ移動>
エンディング。いい!それにがんばったぞシンジ。
*図解雑学 心理学入門 久能 徹, 松本 桂樹
「知識の再構成に便利な本」
*劇場版エヴァンゲリオン完全攻略読本 新世紀福音協会 (著)
「エヴァブーム」のころに書かれた古い本だが、今でも「読める」本。
*エヴァンゲリオン解読―そして夢の続き 北村 正裕 (著)
作品そのものの解読に挑んだエヴァ解釈本
*{別}精神医学ハンドブック―医学・保健・福祉の基礎知識 山下格 (著)<ページ移動>
「精神医学」に関心のある「援助スタッフ」ないしは「医療スタッフ」にぜひ読んでほしい本
*{別}役行者霊蹟札所巡礼 役行者霊蹟札所会 (編集)<ページ移動>
親しみやすい「地図やアクセスガイド付き」修験道の霊場ガイド
*{別}寛永七年刊 和歌食物本草 現代語訳―江戸時代に学ぶ食養生 半田 喜久美 (著)<ページ移動>
<話題>の項から、本題にアプローチできる良書
-----------------------------------------------------------------------------------
教養としての〈まんが・アニメ〉 講談社現代新書 大塚 英志 (著), ササキバラ
ゴウ (著)
<まんが・アニメ>の教養を身につける
この本の基本スタイルは「はじめに」で記されているように
「漫画についての情報は山ほどあるのに読み継がれるべき漫画は何であるかについて
は伝わっていないのです。それはアニメにおいても同様です。---中略---ならば伝え
るべき試みをしてみようと思ったのです。」
もともと著者らはある専門学校でジュニア小説やまんがについて生徒たちに教えると
いう試みを始めました。そのおりに、著者らが編集の現場で「あのまんがのアレ」と
当然のように語り通じていた作品を、学生たちがそういった自明なまんがやアニメに
ついてまったく知らないことが判明した、というところがこの本の原点です。
さてこの本の構成は、第1部 まんが論を大塚英志氏が、第2部 アニメ論をササキバラゴウ氏が分担で担当しています。専門学校の授業が別枠で行われたためそれに準慮しているからです。
漫画論での手塚治虫や梶原一騎は、まああれだけ一世を風靡したのだからいいとして
「萩尾望都」あたりがあって「みつはしちかこ」がないのは何故だ。「大塚さんだ」
からなあと感じます。
その点、アニメにいたっては「宮崎駿」も出ている「富野由悠季」も。そして実は
「補講--石ノ森章太郎」とあって補講において駆け足ながら永井豪や松本零士にもふ
れ、ササキバラゴウ氏の部分は読みやすくバランスが取れています。
正直「まんがやアニメ」もここまできたか。とうとう皆が「共通」の知識として知っ
ておく作品がある、すなわち「教養」といわれる時代になってきたそうです。ぜひ皆
さんも「教養科目」になった<まんが・アニメ>を学んでください。
「芥川龍之介」より「富野由悠季」の「教養」のほうが思春期の少年たちの心に共感
するかも。
崖っぷち弱小大学物語 杉山 幸丸 (著)
「大学」に子供を行かせるご両親にも。 |
本書は「学問のための大学」から「弱小大学」の学部長として転職してきた教員の実
話である。
タイトルからすると「大学教育関係者向け」と思われるが決してそうではなくてこれ
からの「大学」に子供を行かせる両親、そして大学の経営陣や高校の進学担当教員な
ど、さまざまな人にむけて鋭い指摘がなされている。
これからは「最高学府」と思われていた(誤解されていた)AランクやBランクの大学
を出たリーダーだけではなく、半ば無視されてきたFクラスの「普通」の大学のマ
ジョリティこそが、否応なく次代を担っていくのが現状である。2007年の大学全
入時代というのは「普通」のマジョリティ、つまり授業中の私語、ケータイ、マン
ガ、化粧、熟睡などを当たり前におこなう大学生が大半を占めるのが「現実」であ
る。
内容は、その「現実」を(以前の大学のイメージからかなりの距離がある)前提と
し、いかに、そのなかで現状打破を試み、基礎学力のみならず基本的な「しつけ」も
できていない学生を、如何に社会復帰を可能な「普通の学生」に育てるかの著者の試
行錯誤の軌跡である。
「崖っぷち大学」という題名の如く大学関係者に向けたメッセージが半分近く占める
のは仕方ありません。
しかし「大学教育関係者」以外のさまざまな人、特にわが息子、娘がこんな「大学生
活」をしているのだと、ご両親には知っていて欲しいと切に望む次第です。
ToHeart2 通常版 アクアプラス
「To heart2=あなたの心に」の名のごとく
私も恋愛ゲームとは久しく縁が無かったのですが、友人がかなりはまっているのでつい。
やってみると笑える場面もあれば、ジ〜ンと感動できる場面もあり。「ゲームとは人
を感動させるためにある」なあと。よく作られているゲームだと正直思いました。
友人いわく
「二次元の世界はあくまで物語としての教養で、三次元の世界とはまったくの別のも
です。でも「人とつながる」ということがちょっと分かってプレイすると、教えられ
るものも大きいし、三次元もこのようであってほしいと思うのだと思います。」
学校で萌えキャラとどう楽しむかが宣伝の前面に出されていますが、やや同じような
話がぐるぐるしてしながらも、話の主体は「近所の幼馴染」が支えています。親友の
「雄二」やその姉「たまき」や幼馴染の「このみ」とそのお母さん。。。
現実世界ではまれに見るご近所さんとのたすけあい、コレがゲームをあきさせないミ
ソなようです。
私は「1」をプレイしていないので前作と比較はできないのですが、三次元の世界も
よく知ってプレーすると「Toheart2」は「人のつながり」を知るための「教養物語」
なんだと感じることができます。
オタクの迷い道 岡田 斗司夫 (著)
サービス満点の「オタク文庫」
私は「新書」は時々購入していましたがあまり文庫本の購入はありませんでした。
正直、この本は「久しぶり」の文庫本の購入でしたが「サービス満点」です。
なぜか。1995年9月から2003年2月までの「オタク」の変化が面白おかしく、そして連
続的にわかるからです。いやあ私も立派な「オタク」の一人だと痛感しました。
そのサービス満点とは
*「テレビブロス」名物コラム95年から99年まで。
*(1)対談1・唐沢俊一×岡田斗司夫
*(2)対談2・宮脇修一×岡田斗司夫、
*テキストコメンタリー&フォト・ギャラリー
*岡田和美氏のメイキング・オブ・『オタクの迷い道』。
の5部構成ですね。
対談で2003年に発行された新鮮さを思いっきり出す。それにコメンタリーで「若干古
くなった名物コラム」をupdateさせている。最後は「岡田和美さん」のほほえましい
努力で締めくくる。
例えば、たかが10年弱でこうも「オタク」の意味合いが変わるかと。
一旦は95年に「人は誰もがオタクになれるわけではない」と。そして岡田斗司夫さ
ん、実は東大でオタク文化論の講義を受け持って以降もかなり長く「自称オタキン
グ」だと「株式会社オタキング」を設立するまで相当期間言われていたと。
それを2003年のコメンタリーで20代以下のオタクは「完全消費型オタク」が多いと補
足。いざ会社を設立してしばらくすれば、岡田さんですら「オタキングならギャル
ゲーをすべき」と20代のオタクから言われたり。オタキングからの「オタクの定義
の変更」までのっている有様。悲しいかな真剣に社名変更まで考えている。と。
それから「アニメ新世紀エヴァンゲリオン」の中での心中表現として、少年少女たち
が「電車」に乗っています。それをある本で「なぜか知らぬが懐かしい感じがする」
と書かれていて「あれは車幅2.3mの軌道法時代の電車--路面電車や中小私鉄の--だ
から。今は路面電車は殆ど廃止。私鉄もほとんどが2.8mの鉄道法仕様になっている」
と著者にメールをするつもりの私。
似たような話が本の中にあって、もう間違いなく「オタク」だと。実感しました。そ
れにわたしも「買うた。やめた音頭」の経験者だからです。
これはサービス満点ですよ。
この本に「シンクロ」すれば間違いなくあなたは「オタク」です。
あと、99年から01年のブロスの連載の話は前回の単行本化が99年3月であったために
載っていないので、残念です。改訂増補版を希望します。
図解雑学 心理学入門 久能 徹, 松本 桂樹
知識の再構成に便利な本
私は心理学が専門ではないのですが心理学の断片的な知識は持ち合わせていたた
め、専門学校で教える必要に迫られ、私自身の知識を整理するためにと購入しました。
第1章で心理学の歴史と方法論と題して心理学の歴史に関して、第2章は実験心理
学的な内容を中心に、少ないページに色々な話題を取り入れてまとめてあります。
個人的に役にたっているのは、第3章で「人間の一生と心理学」とありますが要は
「発達心理学」の概要です。
どの年齢の人にも接するに当たっても「発達心理学」的な知識は欠かせないもので
あり、私としてもこの本はわかりやすくまたそこそこの内容の深さで上手にまとめて
いると思います。「発達心理学」は概要が頭の中に入ったような気になっても、意外
と細かい分類などは覚えきれず、よくこの本のお世話になっています。
第4章や第5章は臨床心理学や社会心理学やその周辺の話題の導入。
少ないページに色々な話題を取り入れているので言ってみれば「浅く広く」。もっ
とも、「図解雑学」と誰でも簡単に楽しんて読むことを目標としている入門書ですか
ら物足りなさを感じるのもやむをえないでしょう。
ですから心理学の知識がある程度ある方は、この本を踏み台として興味関心のある
専門書へと進まれることをおすすめします。
劇場版エヴァンゲリオン完全攻略読本 新世紀福音協会 (著)
「エヴァブーム」のころに書かれた古い本だが、今でも「読める」本。
この本は、The End of
Evangelionの公開前、いわゆる「社会現象」の絶頂のころ書
かれた本です。執筆者は5人、巻末に実名が出ている点でもほかの謎本に比べて、内
容の責任所在ははっきりしています。
第1章は、エヴァ現象1997・春―劇場版『シト新生』公開直後時点での、1996年のア
ニメ放映未完終了時よりの迷走ぶりとそれ故の「社会現象」の実態が分析的に記され
ています。
とくに(私もそうでしたが)エヴァ完結以降にエヴァに出会った人にとっては「宇宙
戦艦ヤマト」や「機動戦士ガンダム」の「社会現象」との質的差異が詳しく書かれて
いて現在でも読み応えのある文章です。
第2章は『THE END OF EVANGELION』公開直前のいわゆる「完結編予想」で執筆者によ
り意見も異なり、完結編がすでに出て数年以上経つ今では必要のない内容。
しかし最後の段の「マクガフィンとしての謎/解明されるべき謎」p107は例の「死海
文書」などは存在するだけで内容が完結編で語られなくともそれはそれで作品の重み
をつける動力装置である。しかしゲンドウの目的などはOPENにされなくてはいけない
という(実際完結編でわかる)ロジックやその説明は今でも読み応えのある文章です。
第3章『エヴァ』の原点となった作品群、庵野作品の原点を6作品、たとえば「帰って
きたウルトラマン」や「魔獣戦線」等を上げ最後にオリジナリティーとは、と結んで
いる興味深い分析。
第4章「ちょっち学術的な批評」で、シンジたちの成長の拒否など述べた後、レイの
人気の秘密を探るとして「ジョハリの窓」を使って分析しているのは非常に面白いと
ころです。
大人の「綾波ファン」にとってはなるほど、と納得させられる第4章で読み応えあります。
エヴァンゲリオン解読―そして夢の続き 北村 正裕 (著)
作品そのものの解読に挑んだエヴァ解釈本
「社会現象」とまで言われたエヴァブーム。
しかし97年前後に大量に出版された「謎本」に代表される解釈論ブームは何故「劇場
版完結編」公開以降、本来なら解釈論の材料が出揃ったところで盛り上がるべき時期
に、解釈論ブームが去ってしまったのか。
それが序章で「解釈」と「謎解き」と対比の上ロジカルに語られている。
実は以前の解釈論ブームは「ミステリーの謎解き」に近いものであり物語の完結後は
当然ブームが消滅した、との説明がある。
北村氏は予備校の数学の講師でもあるのだが本文も彼の論理的な切り口は見事で氏の
サイトで(GOOGLE検索可能)
「「エヴァ」の世界は、「現実」と無関係な、「もうひとつの世界」ではありませ
ん。「現実」に生きる個人の、自分自身に対する問いの物語です。「現実」と無関係
なゲームの世界ではないのです。」」
という彼のコメントに見合う根拠を「作品中のセリフ」や「ちりばめられた言葉」を
作品の中から拾い集めている。
そしてその作業の中で、創作課程における計画の変更も検証するため「エヴァンゲリ
オン」の「企画書」やテレビ版の「脚本」の決定版、テレビ版や劇場版公開後のリメ
イク版など複数の「新世紀エヴァンゲリオン」を丹念に比較している。
時にはフィルムブックの解説もGAINAXの協力によって出されたものであるが作者自身
による解説でない事に注意する必要がある、とまで言及する「丹念さ」で驚くあまり
である。
時には解釈が少し行き過ぎでは、と思われる部分もあるが、それは著者自身によって
読者へ注意がなされている。
もちろん大瀧氏の「エヴァンゲリオンの夢」へ反論という形をとっているし、それに
第8章までが「ある登場人物のセリフ」を中心に書かれ、放送の順番で考えると前後
していること等かなり作品を深く知っていないと読みにくい部分もある。
しかし岡田斗司夫氏の「オタクの迷い道」で「「エヴァ論」も熟してくるには時間が
必要だ」、と言われているが、そういう意味での「熟したエヴァ論」の一つになると
思われる好書であることには間違いなさそうだ
トップへもどる!