出産に関する精神の不調には、主に3つあります。第一はマタニティーブルーズで最も多く見られ、ほぼ50〜80%の女性が産後に経験すると言われています。第二は産後うつ病であり、15〜20%に見られます。第三は産後精神病で、これは1000回に1回の出産でしか起こらないまれな障害です。
1.マタニティーブルーズ
日本では妊娠中のものだと思われがちですが、妊娠中に気持ちが不安定になることも含めて、出産前後の気分の不調をマタニティブルーズ(以下ブルーズ)と呼びます。産後のブルーズの多くは産後一週間前後に見られ、数時間あるいは数日続きますが、概して長続きはせずに2週間以内で治まります。
2.産後うつ病
産後うつ病の症状は、他の時期におこりうるうつ病の症状と似通っています。気分の落ち込み、興味や日常の活動がおっくうになり、エネルギーがなくなる、食欲低下、体重減少、不眠、考えがまとまらず集中力がなくなる、自責感が強い、酷い時には自殺の事を考える・・・などの症状が見られます。通常産後2〜3か月以内にみられます。
3.産後精神病
これは1000回の出産に一回しか起こらない非常にまれな病気です。通常産後2週間以内に起こり、うつ状態に加えて幻覚や、自殺願望、暴力的思考、奇異な行動がみられることがあります。ときには子供を傷つけたいと考えることもあります。家族など身近な人と相談し、精神科医師による専門的な治療を受けましょう。


助産所を開業して14年、大小を問わず、産後に心を病む人の数が増えています。「育児が辛い」「食欲がない」「眠れない」「イライラする」など、ひとりで悩んでいるママも少なくありません。数回かかわって、誰にもある事で、産後の特徴よ・・・とお伝えして、徐々に回復されるケースもあれば、ドンドン悪くなっていかれるケースもあります。原因は一体何なのでしょうか。最近増えている原因について、目立つものを挙げてみます。![]()
男性が精神的に未熟で大人になりきれていない場合は、女性のブルーが加速しやすいと言われています。女性は妊娠〜出産までに徐々に「母になる」心構えができていきます。出産と同時に授乳やおむつ替えを代表とした育児が始まり、慣れないながらも精一杯順応していきます。 ところが男性は妻の妊娠や出産で変わることが少なく、新婚時代と同じ生活をしたいと望みます。
上記の夫の精神的未熟は何に起因しているのでしょうか?最近はまだおむつが外れていない月齢からの幼児教育が盛んです。 いわゆる教育ママたちは、まだ「YES」「NO」の言えない子供を塾通いや自宅学習に発破を掛けます。子供はママの言うなりに成長し、大学を出て、就職まで母親の言いなりになっていきます。すると、結婚して子供ができても、夫として、父親としての行動がとれないのでしょう。
出産や育児をする女性全員が「育児ブルー」になるのではありません。どんなに両親に過保護に育てられても、いざ自分が母になったとき、自分流を貫き、落ち込んだり、嘆いたりせずに子育てを楽しむ人も沢山見ています。育児ブルーになり、それが数カ月も続く方の特性を顧みた時、一流企業でバリバリ働き、部下も抱えていた人ほど、ブルーが回復しないのではないかと推察されます。
自分が幼いころに優しく愛された記憶がある人は、赤ちゃんにも優しく接することができます。反対に辛い体験がある人は赤ちゃんにどう接したらよいのか分らないと言われます。泣き叫んでいる赤ちゃんを前にして、どうしていいのかわからないママがおられる現実があるのです。そんなママに不安になって、赤ちゃんは益々激しく泣き叫び止むことがありません。そんな赤ちゃんを抱っこしてベランダから飛び降りようとされたママがおられました。
出産はすべての女性に神様が与えて下さった仕事です。ですが、諸事情から母親になれる人ばかりではありません。幸い妊娠出来た女性は、このことを心から感謝し、赤ちゃんにとって最善の出産を選んであげましょう。出産は赤ちゃんが自分の力でママの身体から生まれてくることです。陣痛と言う偉大な力がそれを最大限生かしてくれるでしょう。そのためには妊娠中から、その日のための準備がなされなければなりません。
出産すれば自分のおっぱいで育てたい・・・。妊娠中は、ほとんどの妊婦さんが希望されます。ですが、何の不安もトラブルもなく母乳育児ができる人は50%程度でしょうか?多くの方は何らかの原因でつまずいたり、挫折したりされています。 よく言われるように、妊娠中の食生活や生活習慣がその原因になるケースも少なくありません。が、それだけではありません。赤ちゃんの食欲が少なかったり、おっぱいを飲むのが上手でない赤ちゃんも実際にはいるのです。
生後間もない新生児の頃は、泣けばおっぱいかおむつで、それでも無理なら抱っこで寝てくれたでしょうが、月齢が進んでくると、できることが増えてきます。2か月で声を出し、目が合うと笑ってくれ、体重は何sアップし、3カ月では揉み手を始め、体重はおよそ倍になり、4カ月では物をつかめたり寝返りができるようになる・・・・等々、育児書には標準的な赤ちゃんの成長が書かれています。ですが全ての赤ちゃんがその通りに成長するとは限りません。あくまでも標準です。