4月16日(月) 晴れ
 「河島英五さんが亡くなりました・・・」
そのニュースはあまりにも突然のことでした。今
さっきまで、雅子妃殿下におめでたの兆候があり
ました、という嬉しいニュースに心をほころばせて
いたパパに、物凄い衝撃を与えました。
「なんやてェ!!」
思わずラジオに向かって怒鳴るパパ。あの河島
英五が・・・。パパが芸能人の死で、これほどの
驚きをみせたのは、あの漫才師横山やすし以来、
2度目のことでした。
 河島英五といえば、あの名曲『酒と泪と男と女』
で知られるシンガーソングライターです。それに、
つい数ヶ月前まで、パパが毎日聴いているラジオ
番組のパーソナリティーをしていましたし、本当に
つい先日、娘の結婚式に出席していたとスポーツ
新聞の芸能欄に報道されていたばかりです。それ
だけにパパは、とても信じられませんでした。
 パパが英五さんのことを、歌手としてだけしか知
らなければ、それほどショックも受けなかったでしょ
う。でも、ラジオというのは恐ろしいもので、電波の
向こうで喋っている人のことをとても身近に感じて
しまうのです。
 パパはこの数年間、河島英五さんの話を聴いて
いて、多かれ少なかれ英五さんの男としての生き
様に感銘を受けていました。高校時代にビートルズ
の『LET IT BE』のピアノをマスターするために、
毎日夜中に学校に忍び込み、音楽室で毎晩練習し
た話や、若い時にギター1本かついでアジアの国々
を回った話など、男として一つのことに打ち込める
その姿はパパにとって憧れでした。それに大柄で
頑丈そうでパワフルで行動的なあの人が、しかも
48歳という若さで・・・。
 ところが、パパにはその死にまつわるもっと驚く
べきことがあったのです。
 それは半年くらい前のある日、河島英五さんが
毎年行っている「震災復興チャリティーコンサート」
を、パパとミラクルママが家のテレビで観ていた時
のことです。
 相変わらず太い腕でギターをジャカジャカかき鳴
らし、心に突き刺さる野太い声でシャウトする英五
さんにパパが感心していると、その横で何気なく観
ていたママが、信じられないことを言っていたので
す。
「この人、もう先、永くないなぁ・・・」と!
パパはその時、笑って「何いうとんねん!こんなに
元気やないかい!」と気にも止めてなかったのです
が、まさか現実のものになるとは・・・。パパはママ
がそう言っていたことを思い出すと、全身に寒気が
走りました。
 それにしても、ミラクルママは一体何者なのでしょ
う?まだまだ得体が知れません。
 それはともかく、亡くなった河島英五さんの歌の中
で、パパが一番好きな歌は皮肉にも『生きてりゃいい
さ』です。昔、この歌にパパは、喜びも悲しみも全て
巡りめぐって動き続けている、ということを教えてもら
い、とても勇気が湧いた思い出があるのです。それ
以外にも、力のある歌をたくさん歌った河島英五という
偉大な男に、パパはそっと手を合わせて冥福を祈る
のでした・・・。
 ♪や〜がて〜おと〜こは〜静かに〜眠るの〜で
しょう〜♪                  合掌


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